低身長と成長ホルモン

「子供の背がなかなか伸びなくて…」よく耳にする台詞です。



親であれば誰しもが、子供が平均身長よりも少し低かったりすると、「ええ!?この子背がなかなか伸びないわ…病気だったりして。



」「私が子供のころはもう少し背が高かったのに、なぜ?」と、不安が募ります。





低身長の原因は色々と挙げられます。



成長期に入るのが遅いために、周りの同級生よりも背が伸び始めるのが遅い子もいます。



しかし、稀なケースですが、いつになっても全く背が伸びないというお子様がいらっしゃいます。







こんな「子供の背が伸びない…」と悩んでらっしゃる親御さんに、低身長と成長ホルモンの関わりについて適切にご説明していきます



ただ、低身長と漠然と言われたところで、平均身長よりも背が低いからなのか、なにかしらの異常のためなのか、皆目見当がつきませんよね。



もし、治療をしたり、なんらかの対処をするのであれば、できることなら原因をしっかり突き止めたうえで行いたいと考えるのが、普通の親御さんのお考えだと思います。





そこで今回は、漠然としてわかりにくい「低身長」を、遺伝性と病因性という二つの側面から検討します。



また、成長に大きく関わる「成長ホルモン」を詳細にみていきましょう。







前提として、日本人の平均身長は、ここ50年の間に約5cmも大きくなったことをあげておきましょう。



男性の平均身長は170cmとなり、町を歩けば180cm以上だと思われる男性が歩きまわっているのもよく目にするようになりました。



一方、女性に関しても158cmが平均身長です。



ですから、ハイヒールなどを履かなくてもすらっと伸びた長い脚の女性がたくさんいるのです。





どうしてこのようになったのでしょうか?わけは、食生活が豊かになったということに尽きます。



実際、今も経済的に豊かとはいえない国の平均身長は低い傾向にあるのです。



人種が異なれば、もちろん骨格も変わってきます。



若干の前後はありますが、同人種でもやはり貧しいといわれている国のほうが平均身長が低い傾向にあります。







では、そもそも何歳位の時に成長期を迎えるのでしょう?



まず、女児では平均9.5歳頃から成長期が頂点となります。



一方、男児は11歳前後が頂点という統計があります。



これふまえてみても、身長の伸びと小学4年生前後の生活習慣が、大きく関係しているだろうことが簡単に察しがつきますね。







さて、ここで身長の伸びと成長ホルモンの関係に話を移します。





成長ホルモンは大脳の直下にある脳下垂体という分泌腺で作られます。



この成長ホルモンは血液を通って、体中のあらゆるところに送りこまれます。



また脳下垂体ではくだんのホルモン以外にも、6種類ほどのホルモンをつくっており、脳下垂体はホルモン工場と呼ぶ人もいます。





そのうえ、脳下垂体は各臓器からのホルモン不足の信号に、必要なホルモンを送り込む、いわば中核センターの役も担っています。



つまり、製造から運搬までの一貫工程を、この脳下垂体はしています。







成長期になると、男性も女性もともに女性ホルモンが活発な働きをみせ、成長ホルモンをたくさん生産する指令がでます。



そうして成長ホルモンを体中に配送することで身長が劇的に伸びたり、性別の差が如実にあらわれるのです。





成長ホルモンの生成に異常をきたしたり、全然生成されないとなると、体全体の細胞に対する信号が届かず、身長や発達が遅れてしまう場合があるのです。





そのうえ、成長ホルモンの生成工場は、脳下垂体のホルモン工場の中でも、一番破壊される確率の高い工場なのです。



では、壊されてしまった場合、再生や治療は可能なのでしょうか。



不可能なのでしょうか。



その点にも注意しながら、この後のページで開設していきましょう。