背が低いのは悪い事か

低身長は、長年の私の劣等感の原因でした。



そして、背が低い事が、ある年齢から、まるで悪いことの様に思えていたのです。





今考えると実に陳腐でへんてこな話でうよね。



どうして自分の背が低い事が、悪いことになるのでしょう。



私が背が低いからといって、誰かが得をするのでしょうか。



実におかしな話です。







しかし、当時の私は悲しいかな、そのように考えこんでいました。



身長が低いことはそれだけで罪だとまで思ってしまっていたのです。





ある日同級生に「お前はいいね。



背が低くて」と、言われた事があります。



その子はクラスで一番身長の高い子でした。



つまり、私にとっては憧れであると同時に忌むべき存在の友達でした。



その子は、わたしの遥か頭2つ分も上に頭があったのですから、しょうがない話です。



しかしその子は私に「いいね」と言いました。







到底、理解できることではありませんでした。



その子が私にいいねという理由も、その子が突然そんなことを私に言った理由も皆目検討がつきません。



突然、私に嫌味を言ってきたのだ。



きっとそうだ。



私の背を上からからかっているに違いない。



私の卑屈な精神はそんな事を思いながら帰宅しました。





自宅で母に話したところ、その子は大きい事が嫌でしょうがないのだろうと答えました。



背が低ければもっと素敵な服が着れて、「可愛い」と言ってもらえる。



大きい彼女は私に憧れていたのです。